腰椎椎間板ヘルニア


脊柱管内に突出した椎間板により馬尾神経根が圧迫され、腰・下肢痛を引き起こす病変。

画像診断上は、椎間板線維輪が破綻し、髄核が本来あるべき中心部より逸脱して脊柱内に突出している状態をさします。

無症状な場合や、痛みが消退することも稀にあります。

若年成人では髄核が線維輪を破って脱出し、椎間板変性が著しい中高年者では髄核に限らず後方線維輪自体が椎体から剥がれ脱出することがあります。

脱出の程度は、完全に破れてない突出脊柱管内に出ている脱出に分けられます。

ときに脱出した髄核組織が脊柱管内で遊離し遊離脱出ヘルニア、硬膜内へ出る硬膜内脱出ヘルニアが起こることがあります。


画像出典  “標準整形外科 第9版”

【好発年齢と一般的な原因、好発部位】

20〜40歳代、次に50〜60歳代の活動性の高い男性に多いのが特徴です。

重量物を持ち上げる際脊柱を曲げたり、ひねったりする動作で発症する危険性が多い。

テニス、ゴルフ、アメリカンフットボール、野球(投手)など捻りの動作を含む競技、ヨガ、体操など極端に前屈する競技でも発生すします。

好発部位はL4-L5椎間板、L5-S1椎間板。L3-L4とそれより上位では稀である。

【症状】

腰痛と下肢痛が主訴、症状が急激に生じる場合と慢性の場合がある。

座位よりも立位のほうが快適に感じる。

筋力低下、しびれ、重大な症状として膀胱直腸障害がある。これらの障害は、不可逆性になるので早急に医師に相談する。

【診断】

①脊椎症状

  • 腰椎の前屈制限

  • 坐骨神経痛側彎

②神経根刺激徴候により下肢痛が生じる

  • 下位神経根ではSLRテスト

  • 上位ではFNSテスト

③神経脱落徴候

  • 障害神経根の領域に神経症状が生じる


画像出典 ‘公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト③ スポーツ外傷・障害の基礎知識’

【画像所見】

  • 単純X線像

  • MRI

  • ミエログラフィー(脊髄造影)

  • ディスコグラフィー(椎間板造影)

MRIを用いてヘルニアの突出と神経根の圧迫の評価をすることが最良。

無症状でも椎間板の突出を認めることもあります。

【鑑別診断】

  • 馬尾腫瘍

  • 腰部脊柱管狭窄(変形性脊椎症、脊椎分離症、すべり症)

  • 脊椎の破裂性病変(脊椎炎、転移性脊椎腫瘍)

  • 骨盤部疾患(変形線股関節症、骨盤輪不安定症、骨盤腫瘍)

【治療】

保存療法

  • 安静

  • 薬物(解熱鎮痛剤や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)経口弛緩薬)

  • ブロック療法

  • 体操療法

  • コルセット

症状が改善傾向であれば、脊椎を伸展し椎間板内圧を減少させる運動を中心に開始していく。腹筋や背筋の強化やストレッチは、正常機能を回復させるために必要である。

手術療法も考慮する場合があります。


膀胱直腸障害、進行する神経麻痺の場合は緊急手術適応になります。ここが重症です。



ほとんどは、3ヶ月以内に保存療法で軽快します。

【競技復帰】

復帰は症状によって決定される。

疼痛が無いことが条件であり、復帰前にクロストレーニング、筋力トレーニング、スポーツへの復帰プログラムの運動を行う。

また再発防止のため、椎間板内圧を軽減するようなコアの筋力強化、筋の柔軟性の強化なども行う。

保存療法を施行した場合は復帰まで約6〜8週、手術的に除圧した場合は復帰に1シーズン、もしくは約3ヶ月はかかると考えられる。

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