股関節関節唇損傷
股関節関節唇とは
股関節の関節窩(=関節のくぼみ)の縁を取り巻くようについている線維性の軟骨で、関節の安定性に寄与しています。股関節寛骨臼縁にあるもので、大腿骨頭を包み込むような形をしています。


股関節唇損傷とは?
もともとの股関節の形態異常が原因となって起こることが多くあります。
寛骨臼形成不全で股関節の不安定性が生じた場合や、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)により骨と骨の衝突で股関節唇が損傷することがあります。外傷(スポーツなどによる股関節の使い過ぎ)や初期の変形性股関節症において、関節唇損傷が股関節痛の原因になることがあります。単純レントゲンではわからないためMRIや関節造影により診断されます。
※原因不明の痛みとしてそのままにしているうちに、股関節の変形が進んでしまうので注意しましょう!

症状
・運動痛:股関節の深屈曲(靴下を履く、足の爪を切るなど)
・あぐら、内側に足を組むような姿勢
・車の乗降、椅子からの立ち上がりで違和感、痛み
このような症状がある場合は股関節唇損傷の可能性があります。(大腿骨が関節唇にぶつかり痛みが出ます。)

テスト法
①Anterior impingement test(前方衝突テスト)
股関節を深屈曲時に前方の痛みが誘発されれば陽性。

②Patrick Test(パトリック テスト)
あぐらのような脚を開く姿勢で痛みの誘発、ベットから膝までの距離の左右差があれば陽性。

治療
股関節唇損傷と診断された場合、多くの方は保存療法で改善します。
それでも症状の改善が見込まれない場合は病院にて医師が手術を検討します。
〇手術の場合
股関節唇損傷に対する手術は鏡視下股関節唇修復術(縫合)を行います。
また状況よっては自身の腸脛靭帯の一部を移植し再建術を行う場合もあります。
手術を行った場合も、術後のリハビリテーションが重要です。
〇保存療法の場合
〈たまるやでの治療法〉
股関節唇に負荷のかかる動作(股関節屈曲、股関節外転)を避けるよう注意します。
痛みを和らげる電気、超音波にて修復を促し、痛みを制限するために包帯で固定します。
痛みがなくなってきたら股関節、体幹の筋力トレーニングを行います。
股関節の安定性を保つことで股関節唇への負担を軽減します。
股関節の筋力トレーニング
(例)

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