腰部捻挫
腰椎に無理な力が加わって椎間板、靭帯、筋、膜が傷害され腰痛が生じます。別名(ぎっくり腰)

画像出典 “標準整形外科 第9版”
【症状】
痛み、こわばり、ときに臀部への放散痛を伴う腰部の筋攣縮が起こります。
背筋が緊張し腰を伸展することが困難になり、痛みは発症した日が1番強く徐々に緩和されます。
【原因】
交通事故やスポーツ、加齢による骨の老化などが考えられます。
重い荷物を持ち上げた際や、ものを拾おうとした際、咳やくしゃみをした際、ベッドから起き上がろうとした際、などの日常生活の何気ない動作でも引き起こします。
スポーツではラグビーのようなコンタクトスポーツからボーリングのような非コンタクトスポーツでも発症する可能性があります。
若年者から高齢者まで、どの年代でも起こり得る疾患です。

【鑑別】
捻挫であればレントゲンでの異常や足への痺れ痛みは出てこないことが多いです。
症状など状態を確認した上で必要に応じて提携の病院にご紹介させていただき、レントゲン検査、CT検査、MRI検査などの画像検査を行い骨や筋肉などに異常がないか調べる場合もあります。
椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
腰椎すべり症
骨粗鬆症
転移性腫瘍
などとの鑑別が必要となります。
痛みに加え発熱や冷や汗などの症状がある続く場合には、他の内臓疾患の可能性もあるため早めに検査を受ける必要があります。
【治療】
保存療法
炎症期は安静にして過ごしましょう。
座位、または横向きに寝て腰を丸めた姿勢を取ると楽になる場合があります。
炎症期は温めると症状が悪化する可能性があります。10分程度のアイシングを行いましょう。
コルセットも有効です。
痛みが落ち着いてきたら、少しずつ動くようにします。
お風呂で温め、靭帯や筋肉の緊張を和らげましょう。
手技療法、鍼治療、カイロプラクティックなどを加療することにより回復を早めることが期待できます。
さらにアイシング、超音波、電気刺激を行い、疼痛や炎症を改善させます。
【再発予防】
日常動作では
急に重いものを持ち上げない
急に腰を捻らない
急に前屈みにならない
激しい運動を行う際はストレッチや準備体操を行う
無理な姿勢で長時間いない
その他には
普段からの座り方や立ち上がり方など姿勢を意識することが大切です。
また下肢、腰部のストレッチを行い、体幹や下肢の筋力トレーニングも同時に行うと良いでしょう。
コアの筋力トレーニングと柔軟性の改善はより脊柱を安定化させます。
腰に負担をかけない運動として、水中ウォーキングなどのアクアエクササイズがオススメです。
